不本意ながらのイタリア生活

イタリア人彼に出会い渡伊した女の日記

クリスマス

3日間のクリスマスが終わってしまった。今年は周りにコロナの陽性者がいたり感染を恐れて集まれなかったり、彼にとっては少し寂しいクリスマスだったようである。

 

イタリアでは24日は魚介類のみのディナー、25日はお肉のみのランチ、26日は決まりはないと思うがそれぞれの日に家族友達と集まり、食べて飲んでプレゼントを交換する。コインを賭けてイタリアのカードで遊ぶのも定番で、いろんなゲームを夜中を過ぎてもひたすらやるのである。

私たちは24日に彼の母方の家族と、25日に父方の家族と食事をした。彼の弟やいとこももちろん来たが、彼らの彼氏彼女はそれぞれの家族と過ごしていた。今までイタリア人カップルを見てきて恋人の優先順位がダントツ1位で、家族にも早い段階で紹介するがクリスマスの家族の食事はなぜ別なのかと不思議である。もちろんひとそれぞれだが彼らいわくまあそんなもんらしい… 

 

私にとってイタリアで初めてのクリスマスだったのだが、イタリア人のクリスマスに対する向き合い方が日本ともオーストラリアとも違い、興味深かった。例えば、クリスマスの2週間前くらいからもう今後クリスマスまで会わないと思うような人には、事前に「おめでとう」や「メリークリスマス」と言う。さらに1週間前からは店員さん達も「おめでとう」や「よいクリスマスを」と声をかけてくれる。日本で「あけましておめでとう」「よいお年を」と言うのと同じような感覚だろうか。だがこのおめでとうがお誕生日おめでとうと同じAuguriなので初めて言われた時には何をめでたく思っているのか理解できずにいた。意味を知ってからはおもしろくなり、自分からおめでとうと言っては心の中で笑いをこらえていた。なぜかこのイタリア人のクリスマスへの熱い思いが愛おしく思えて思わず微笑まずにはいられなかったのである。別にそんな大した意味をもって言ってきているわけではないと思うが…

 

これから来年6日までがクリスマスシーズンで、年末も飲んで食べてカードで遊んで過ごすらしい。だが今日からやはりコロナの感染者数が急増している。昨日寒さと微熱で寝込んだ彼の母は朝一でPCR検査を受けたが、そこの薬局の方はやはり今日は陽性者がほとんどだと言っていた。私と彼はクリスマス前に念のため検査をしたが年末にもう一度する予定である。誰が感染してもおかしくない、そんな状況である。